学校法人ひかり学園

教育方針

「やさしい心」「きれいな心」「つよい心」を育てます。

第一、第二ひかりこども園の2つの認定こども園で構成されているひかり学園は、1966年の創園以来、キリスト教教育によって子どもたちの心を育んでいます。

教育方針

教育理念

聖書の教えをもとに3つの心を育てます。​

「やさしい心」は、「嬉しそうだな」「悲しいのかな」「辛そうだな」など、人の気持ちに共感してその人を思いやり、みんなを大切に思う心です。

「きれいな心」は、当たり前のことを喜び、今ある幸せに気づいて、すべてのことについて、神さまと人に感謝の気持ちを表すことのできる心です。

「つよい心」は、「誰かの役に立ちたい」「誰かを助けたい」「誰かに喜んでもらいたい」と、自分にできることをがんばる心です。

聖書の教え

キリスト教教育の原点です。

「神さまは、ありのままのあなたが大好きです」を、あたたかい環境の中で伝えることが、キリスト教教育の原点です。神さまの愛、人の愛を伝えることで、子どもたちの心を「大好き」で満たします。
聖書には約2,000ページにわたって膨大な教えが記されています。その真髄を当園独自にまとめたものが、「聖書の教え」です。

神さまは、あなたのことが大好きです。だから、あなたも神さまのことを大好きでいてください。自分のことを大好きでいてください。自分と同じくらいみんなのことも大好きでいてください。

おいのり

教育目標

教育理念を実現するための教師全員の目標です。

言葉とスキンシップで「ありのままのあなたが大好き」「神さまもあなたが大好き」と、いっぱいの愛を伝えることで、自分自身を大好きと言える自己肯定感にあふれた子どもに育てます。自分のことを大好きだからこそ、みんなのことも大好きになることができます。そうして子どもたちは、みんなを大切にする「やさしい心」を持つことができるようになるのです。

大好き

子どもたちが何気ないことのなかにある「幸せ」に気づくことができるように、「嬉しかったこと」「楽しかったこと」「自分やお友だちの良いところ」を短く発表し、クラスのみんなで拍手を贈る「Good & New」という時間を毎日設けます。また、日々の小さな出来事から様々な喜びを見つけ、「楽しいね」「嬉しいね」「幸せだね」と感謝に導く言葉をたくさん伝え、「当たり前」ではなく「ありがとう」と思える心を育てます。そうして子どもたちは、幸せ感にあふれ、すべてに感謝する「きれいな心」を持つことができるようになるのです。

しあわせだね

生活の様々な場面で、「誰かのために」という気持ちを繰り返し伝えることで、子どもたちは、誰かのためにがんばることが真の強さだと知り、少しずつ「誰かの役に立ちたい」という使命感を持つようになります。さらに、その使命感で子どもたちが何か行動してくれるたび、「ありがとう」「先生助かったよ」「嬉しかったよ」と感謝の思いを伝えることで、「誰かに喜んでもらえるとうれしいな」「もっとみんなに喜んでもらいたいな」と思えるようになります。子どもたちは、その経験の積み重ねによって、誰かのためにがんばる「つよい心」を持つことができるようになるのです。

だれかのためにいつもありがとう

考える力

教育の軸は子どもたちの考える力です。

子どもたちは、様々な遊びや活動、人間関係で、考えたり工夫したりすることを経験しながら、考える力を身に付けていきます。そして、「神さまはどんな方だろう」「どうやったらみんなに喜んでもらえるかな」「ありがとうの反対は何だろう」「だれかのために今できることは何かしら」など、たくさん考えながら「やさしい心」「きれいな心」「つよい心」を大きくしていきます。

かんがえてみよう

言葉

教師は、それぞれの場面で、子どもたちの姿を見守り、「どうやったらもっと楽しく遊べるかな?」「どうやったらもっとおもしろくなるかな?」「どうやったら解決するかしら?」と言葉を使って一緒に考えます。また、「大好き」「幸せ」「楽しい」「嬉しい」「悲しい」「辛い」など、子どもたちのさまざまな気持ちを受け止め、その思いを言葉で表現しながら共感します。日々の保育の中で、たくさんの言葉を教え、また、聖書の教え、教育理念、教育目標を、心に響くように言葉を用いて伝え説きます。子どもたちの「やさしい心」「きれいな心」「つよい心」を育むために、教師は、言葉を教え、言葉で伝えるのです。

Column

「しつけ」とは、思い知らせることではなく、教えることです。教えたいことは2つです。
  1. 責任ある行動 子どもたちが、自分から進んできちんとしたふるまいをし、良くないふるまいをしないように手助けをします。
  2. 自分を抑える方法 困難やいらだち、抑えきれない感情の爆発などにうまく対処できるように、感情をコントロールし、誠実な心でしっかり考えられるように手助けをします。教師は子どもたちが良くないふるまいをした時や感情が抑えられなくなった時こそ、教えるチャンスと捉え、「つながるしつけ」を通して心を育てます。
STEP1:「つながる」

しつけは、「何を伝えるか」も重要ですが、それ以上に「どう伝えるか」が大切です。子どもは「こわい」と感じると「下の脳」が活発になり、何も考えられなくなってしまいます。子どもの心とつながりを持ち、「上の脳」に働きかけて、子どもが落ち着いて考えられるように導きます。教師はまず、微笑んだり、うなずいたりしてやさしく近づき、目線を低くして、小さい声で話しかけ、子どもに安心感を与えます。そばに寄り添い、耳を傾け、気持ちを言葉で表す手助けをして、子どもの気持ちを理解します。つながることを通じて、子どもの心は落ち着き、「教師が教えたいこと」を受け入れやすくなるのです。

STEP2:「一緒に考える」

子どもの受け入れ準備ができたら、教師は子どもと一緒に3つの会話を始めます。

  1. 「どうしたの?どうだったのかな?」と、自分の気持ちを一緒に考えます
  2. 「お友だちはどんな様子だった?どんな気持ちかな?」と、他の人の気持ちを一緒に考えます。
  3. 「どうやったら仲直りできるかな?何かいい考えはあるかな?」と、自分と他の人との関係をよくする方法を一緒に考えます。
子どもたちは、「つながるしつけ」を通して、将来いろいろな場面で、自発的に考え、行動することが出来るようになるのです。

子どもの「心」と「上の脳」

HIKARI Column 子どもの「心」と「上の脳」 いい考えが思いついたね!

心は、「胸のところにあるよ」と子どもたちに伝えていますが、科学的には脳内にあります。脳は、上下に分かれた構造です。低い位置にある脳幹・脳辺線系は、生まれた時から発達していて、とっさの反応の原因となる原始的な働きです。

一方、高い位置にある大脳皮質は、幼児期から20代半ばにかけて発達を続け、判断、計画、感情と体のコントロール、柔軟性と順応性、思いやりなどに働きます。子どもたちに身につけて欲しい心は、まさにこの部分です。子どもたちの上の脳はまだまだ発展途上。感情を抑えられないのも、悪いことをしてしまうのも当たり前です。教師は、子どもたちの「上の脳」の役割を担い、子どもたちに寄り添って「つながるしつけ」を行い、自分ではまだできない判断を助けます。

日々の保育の様々な場面で、何かをする前に考え、他の人の気持ちを思いやることができるように励ますほど、また、人の身になって正しいことをするように励ますほど、子どもたちは「上の脳」を上手に使えるようになっていき、感情が高ぶったときにも、きちんと判断したり、感情を抑えたり、周りの人を思いやったりすることができるようになっていくのです。